サイクル初心者

攻めサイクルが好きです

【SV S7シングル】3軸グッドスタッフ【最終30位】



【はじめに】
初めましての方は初めまして、かーぼんと申します。
ルールは変わりますが、自身初の最終2桁前半を取ることができたので、構築記事を書きたいと思います。
最終日直前にできた構築なので、調整等の細かい所は煮詰め切れていませんが、6体の並びと型自体はかなりしっくり来るものに仕上げられたと思うので、よければ見ていってください。

【並び】


【構築経緯】

 このルールの初手枠に求める要素が「ディンルーに一方的に展開を取られない」「パオジアンに対面勝てるor有利展開を作れる」「裏の物理受け(特にヘイラッシャとミトム)に最低限負荷がかかる」の3点だと思ったが、ディンルー以外に安定感のある適任が思いつかなかったので、オボンの実ディンルーから構築を組み始めた。
 次にディンルーの裏に置くポケモンとして、「ディンルーで数的有利を取ったりステロを撒いた後に出し、欠伸で盤面をコントロールするという動きが強い」「(特に対パオジアンで)高い耐久値によりディンルーの消耗を分散できる」の2点を評価して、残飯欠伸ヘイラッシャを採用。
 ここまでのディンルー+ヘイラッシャの並びで盤面整地をした後に通すエースが欲しかったので、「優秀な技範囲で環境トップと幅広く撃ち合える」「最低限の崩し枠としても機能する」という2点が強力だと感じたSブースト身代わり瞑想ハバタクカミを採用。以上の3体の選出(所謂ディンルーラッシャ+エースの形)を第1の軸とした。

 次に上記の3体で絶対に勝てないと思った並びが「コノヨザル展開」「ミミガッサ絡みの対面構築」であったので、それらに対してディンルーの代わりに初手投げして強いフェアリーテラスチョッキセグレイブを採用。セグレイブ+ハバタクカミ+ヘイラッシャ(所謂セグカミラッシャの形)の選出を第2の軸とした。

 ここまで構築を組んだところで勝率が芳しくない並びが「チオンジェン入りのサイクル」「受けループ」「一部のヘイラッシャ入りのサイクル」であったので、サイクルの崩しに秀でたポケモンを採用しようと考えた。その結果、崩し枠として眼鏡サーフゴー+組み合わせ的に必要なアンコ羽カイリューを採用。すでに採用したディンルーと合わせてディンルー+カイリュー+サーフゴー(所謂ディンカイサーフの形)の選出を第3の軸とした。

結果として、
・ディンルーラッシャ+エース
・セグカミラッシャ
・ディンカイサーフ
の現環境で強力な軸3つを相手に合わせて選んで通す構築となった(構築名の由来)。

【コンセプト】
・対面+サイクルの両立
・メタのメタを意識したスタンパ
・強い選出を複数用意し、対応範囲を広げる

【個体詳細】 *赤字:上昇補正 青字:下降補正

ディンルー@オボンの実 ≪毒テラス≫
性格:腕白 特性:災いの器
実数値:261(244)-139(68)-169(68)-x-109(68)-73(60)
技構成:地震/カタスト/ステロ/吹き飛ばし

◆調整意図:
H→ディンルーミラーのカタストロフィの撃ち合い意識で奇数
A→B68振りパオジアンを地震2発で有利乱数で落とせる(76.1%)
S→ディンルーミラーで上を取れるよう気持ちS振り
B→A189パオジアンの氷柱落としをテラス時オボン込みでほぼ4耐え(94.5%)
D→C187ハバタクカミのムンフォを非テラス時オボン込みでほぼ2耐え(98.9%)

 最強の初手枠。パオジアンやディンルーを含めた環境トップほぼ全員に対して何かしらの仕事ができる点で、初手枠としての性能が段違いに高いと感じた。
 初手パオジアンに対しては、カタストロフィ+草テラバーストを所持したパオジアンの流行から「何もせずにヘイラッシャに引く」という行動が非常に弱いと感じたので、テラスを切って1回は地震で殴ることを徹底していた。Aにある程度努力値を割いたおかげで地震2発で落ちてくれることが多かったので、下振れ(氷柱怯み)を引きすぎなければ対面突破ができた。
 技構成に関しては、「地震」「カタストロフィ」「ステルスロック」は確定。残り1枠は、ヘイラッシャが身代わり持ちを呼びまくるのでそのケアとなる他、相手のブーストハバタクカミやテツノツツミを流して、こちらのブーストハバタクカミで確実に上を取る動きが強いので「吹き飛ばし」を採用した。
 テラスタイプは良く撃たれる草、フェアリー、格闘技に耐性を持たせられ、ヘイラッシャが呼ぶ毒びし展開にも強い毒テラスとした。


ヘイラッシャ@たべのこし ≪毒テラス≫
性格:腕白 特性:天然
実数値:257(252)-121(4)-171(164)-x-94(68)-58(20)
技構成:ウェーブタックル/欠伸/守る/身代わり

◆調整意図:
S→相手のヘイラッシャの上から身代わりを貼るため早め
HD→C203眼鏡サーフゴーの10万ボルトを15/16耐え
HB→なるべく高く。A204カイリューのノーマルテラス神速を身代わりが15/16耐える

 クッション枠。コイツを入れるだけでパオジアン入りへの立ち回りの柔軟性が格段に上がるため、ほぼ脳死で採用した。
 「ウェーブタックル+欠伸+守る」で性能が完結しているため、技のラスト1枠はヘイラッシャミラーで地割れと欠伸を拒否しながら一方的に展開を取れたり、遂行速度の遅い(=身代わりを1発で割れない)ポケモンの前で守ると合わせてTOD勝ちするなどの勝ち筋を生み出せる「身代わり」を採用。
 配分に関しては、ディンルーだけではなくヘイラッシャでも相手のハバタクカミを流せるよう、ある程度Dに割いた形とした。
 テラスタイプはムンフォ半減と毒びし回収を目的として毒にしたが、ほぼ毎回同時選出するディンルーやセグレイブがテラス前提ポケモンであるため、あまり生きる機会はなかった。


ハバタクカミ@ブーストエナジー ≪水テラス≫
性格:臆病 特性:古代活性
実数値:145(116)-×-93(140)-177(172)-156(4)-181(76)
技構成:ムンフォ/シャドボ/身代わり/瞑想

参考元→【SV S6 最終4位】夢掴みしディンカミラッシャ - 思考がビタロック (hatenablog.com)

 構築のエース。ディンルーラッシャの裏に置くポケモンは色々試したが、前期最終4位のLazyさんのハバタクカミが一番強かったので真似させていただいた。
 技範囲が優秀で非常に通りが良い上に、普通の選出に「身代わり+瞑想」で最低限の崩し要素を盛り込めるのがとても強かった。
 キョジオーン絡みに確実に勝ちたい(=ヘビーボンバーのケア)のと、耐性の噛み合いが優秀なので、原案通り水テラスで採用した。


セグレイブ@チョッキ ≪妖テラス≫
性格:意地 特性:熱交換
実数値:191(4)-212(220)-132(156)-x-107(4)-123(124)
技構成:氷柱針/地震/テラバースト/氷の礫

◆調整意図:
S→準速キノガッサ抜き
A→氷柱針2発で無振りキノガッサが落ちる乱数が大きく動く所
HB→A172パオジアンの氷柱落とし×2を大体耐える(90.7%)

 ディンルーを使っていて初手キノガッサと初手コノヨザルが重かったので採用した対面駒。この2体の他にもディンルーが苦手かつ初手に来がちな飛行テラスカイリューミミッキュ、テツノブジンなどに対して強いポケモンであるため、ディンルー構築の補完枠として非常に優秀だったと思う。
 技構成は採用理由上必要な「氷柱針」と「テラバースト」、先制技の「氷の礫」は確定。ラス1は「巨剣突撃」と悩んだが、鋼への打点が無いのはマズいと思い「地震」を採用した。
 調整は変な振り方をしているが、初手対面のパオジアンに1発氷柱怯みを引かれただけで何もできずに負けるのが嫌すぎたので、Hを削ってBに厚くし、2回は居座れるようにした。けど、1回怯んだ時点で襷までは削れても、結局次の不意打ちor礫が飛んでくるターンに何かしらに引かざるを得ないし、Hを落としたせいで特殊方面が脆くなったので微妙だった。普通にHAベースで良いです…


サーフゴー@拘り眼鏡 ≪鋼テラス≫
性格:控え目 特性:黄金の体
実数値:177(116)-x-116(4)-187(132)-112(4)-136(252)
技構成:ゴルラ/シャドボ/10万/トリック

◆調整意図:
H→C187ハバタクカミのシャドーボールを15/16耐え
S→ミラー意識の準速  C→残り、11n

 明確な崩し枠。ディンルー・ヘイラッシャ・セグレイブあたりが居る為か、チオンジェンとヘイラッシャの被選出率が非常に高く感じたので、それらに最も強いと考え眼鏡サーフゴーを採用した。補助技をカットしながら高火力で崩していく動きがシンプルに強力だった。技構成・テラスタイプはコレが一番強いと思ったのでテンプレ通り。
 調整に関しては、ハバタクカミに居座る場面を想定して耐久振りとした。しかし、実際にディンカイサーフ選出をした時、ハバタクカミはディンルーか後述のカイリューで倒していたので、耐久振りよりは火力が高い控え目CSぶっぱの方が結果論良かった。


カイリュー@弱点保険 ≪ノーマルテラス≫
性格:意地 特性:マルチスケイル
実数値:197(244)-181(84)-135(156)-x-121(4)-103(20)
技構成:神速/地震/アンコール/羽休め

◆調整意図:
HD→C187眼鏡カミの眼鏡テラスムンフォをマルスケ込み確定耐え
B→A172パオジアンの氷柱落としをマルスケ込み確定耐え
S→準速ドドゲザン抜き
A→A204鉢巻カイリュー地震を耐えるカミが+2地震で確定1発

 地雷枠。持ち物以外は普通のアンコ羽カイリュー。イーユイやテツノドクガの存在を考えると、サーフゴーを選出する時の相方として必要なのでほぼ脳死採用したが、アンコールによる崩しの補助、神速によるスイープ、地割れの一貫切りなど、構築の穴を埋められる偉い要素が多かったのでベストな選択だったと感じている。
 当初はよくある厚底ブーツで採用していたが、思ったより生きる場面がなかった事と、カイリュー+サーフゴーと投げた際に相手のハバタクカミが重すぎる事が気になり、最終日のみ弱点保険を持たせた。これにより羽アンコカイリューとしての性能を極力落とすことなく対面性能が飛躍的に上がり、ハバタクカミを+2地震で考慮外からワンパンして何試合か拾うことができた。他にも状況次第ではあるが、キョジオーンの塩漬けに向かって投げて弱点保険を発動させ、圧をかけていく立ち回り等も時折取り入れていた。
 個人的に地雷要素はイージーウィンに即繋がるので可能なら入れたいと思っているが「既存の型の汎用性を落とさない範囲で地雷要素を仕込む」という考え方が好みなので、久しぶりにそのような発想ができたのは良かった。

【選出・立ち回り】
基本選出:
→ ディンルー+ヘイラッシャのサイクルで盤面整地した後、カミでスイープして詰める or 初手ディンルーで1体以上持っていき、数的有利を取ってカミ+ラッシャで詰める
vsコノヨ入り、ガッサ入り、その他刺さってる構築:
→初手セグレイブで1体以上持っていき、数的有利を取ってカミ+ラッシャで詰める
vsサイクル構築など(強力な崩しが欲しい時):
→ディンルーの必要な体力量を見誤らないようにしつつ、3体でサイクルする(練度で頑張る)。
※ 対チオンジェン軸などでカイリューが必要ない場合は、ハバタクカミを代わりに選出して、崩し枠(サーフゴー、ハバタクカミ)2枚選出をすることもあった
その他柔軟に対応。

[追記]
ざっくりイメージですが、
・ディンルーラッシャが苦手な崩しの駒に対して、セグカミラッシャの対面選出が刺さる
・セグカミラッシャが苦手なサイクルに対しては、ディンカイサーフの崩しに秀でた選出が刺さる
・ディンカイサーフが苦手な前のめりな構築には、ディンルーラッシャの硬いサイクル選出が刺さる
…といった感じで、3つの軸の間の補完が取れていた所も強いポイントだった。

【重かったポケモン
・零度パオジアン
 初手から零度を連打されると、たまにディンルーやラッシャが消し炭になるので厳しい。全体的に低速である構築の性質上、少ない試行回数で当てられたら無理だと思って割り切っていた。(あまり当たらなかったですが、上位帯に相当数いたっぽいので、マッチングに助けられた部分も大きかったかな…と正直思います。)

【結果】
tn ランビリス  最高最終2059 最終30位


【最後に】
長くなってしまいましたが、ここまで閲覧いただきありがとうございます。剣盾含めて、1年以上ぶりに最高順位を更新できて本当に嬉しいです。SVではコンスタントに2桁前半以上を取れるプレイヤーになりたいと思っているので、これからも時間が許す限りはランクマを頑張っていきたいと思います。
以上、閲覧ありがとうございました。何かあればTwitter(@carbon_poket)まで。

↓サムネ用